黒ウィズの感想を適当に言うブログ

@dradra_wiz の言いたいことなどを書き留めておきます。主に魔道杯振り返り。

ガチャの確率について少し真面目に考えてみる

どうも、お久しぶりでございます。

以前は毎月のように魔道杯のデッキ構築する様子を投稿してきましたが、記事書くのかなりサボりまくりました。はい。

 

 

少し言い訳させてもらうと、今年の下半期は課題だの何だのと色々とバタバタしておりました。

土日もレポートを書くのに早起きしなければならなかったり、レポート書き終わったらまた次のレポートがやってきたり、それを書いてるうちに寝落ちしてしまったり、うんまあとにかくレポートレポートしていたわけです。

というわけで文章を書くのが普通に億劫になっていたというのがあります。

 

加えて、そもそもデッキ構築をするモチベーションが落ちてしまったというのもあります。

魔道杯は時間勝負なのでなるべく早くデッキを完成させる必要があります。しかし上述の通りレポートレポートしていた自分は「リアルでは締め切りに追われまくってるんだから、ゲーム内でくらいのんびりいきたいよなあ...」という面倒さ(?)が先行し、デッキ組むのも時間を気にしないようになりました。

一方で、近年の黒猫ユーザーの成長は目覚しいものがあり(偏見)、「配布〇〇枚でできました!」といった投稿が開始数時間でなされていたりするわけです。自分がのんびりしている間に。

こうなると、もはや自分には「イベ覇を組めない誰かのためのデッキ開発」は不要になりつつあるわけです。誰かがやってくれるならそれでいいんじゃない、という感じです。

 

 

というわけで今後は魔道杯は「自分のための魔道杯」になっていくと思います。以前のようにバンバンデッキ開発することはないでしょう。ゆるゆるやって総合報酬が取れればいいやろ〜...って言っておいてこの前総合報酬逃したんだけど

まあ、いいんですよ。ゲームでイライラしたり疲れたりする必要はないですから。自分なりに楽しめれば十分です。

 

 

 

 

 

 

さてさてしみったれた前置きはこれくらいにして、本題に入りましょう。

もう2018年も終わりますね。せっかくなので何か記事を書こうと思い立ちました。

イベントを振り返る系の記事を書いてもよかったのですが、どこにでも溢れていそうだし何より書き終わる気がしない。色々な思い出がありますがここは割愛。

では何について話すかというと...

 

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そう、みんな大好きガチャについてです。ソシャゲの闇。

我々はガチャを引いて限定を集めていくわけですが、これには運が大きく左右します。ラッキーな時は10連×枚抜き!と喜ばしいこともあり、逆にダメな時は何十回引いても限定ゼロということもあります。

特に後者の方は気にする人が多いようで(もちろん自分もですが)、「せっかくクリスタル貯めて引いたのに出ないじゃないか!」と怒る人や「まじで泣きてえ」と悲しみに暮れる人など様々なケースを見てきました。

そしてそれがエスカレートすると(?)、「騎士団消えてくれ」「限定率8%なんてウソだろ!金返せ!」「引退しろってことかな」などとカオスな状況になってくるわけです。

個人的には、確かに怒るのもわかりますが、やはりガチャは時の運。運が悪ければそういうこともあるでしょう、と割り切るのが一番健康にいいと思います。真面目になりすぎると疲れます。

(それに黒ウィズは普通に出やすい方だと思います。もう1つソシャゲやってますがこちらは天井あるとはいえ限定率1%な上、同じキャラを何回も当てないといけなかったりします。)

 

しかし、「限定率8%なんてウソだろ」についてはちょっと真面目になった方がいいかもしれないです。

この8%という数字は運営側から出されたものであり、もしこれが本当に虚偽であった場合は大変な問題です。ユーザーはこの通りに限定が出ると信じてガチャを引いているし、多額のお金も絡んできます。

やはり疑う人が多いのか、Twitterでは自分の引いた数と限定数をカウントする人もときどき見かけます。これで本当に8%が疑わしくなるようなら感情ではなく理に基づいて主張できますからね。

見ている限りでは、例えば次のように言う人が多いようです(創作です)。

 

例:「今回のガチャは210連でコンプ。限定率は12/210=5.7%でした。8%より低いよ〜(泣)」

 

 

 

 

さて、この主張は正しいのでしょうか。正しいというのは、これは理にかなった主張をしているのか、ということです。

自分はそうではないと考えます。以下、その考察を書いていきます。うざいと思ったらそっとページを閉じてください。

 

 

まず確認しておきたいのが、8%という数字の意味についてです。これは「1回ガチャを引くと、8%の確率で当たりを引く」という意味だと考えられます。

逆にいうと上の例のように210回引いたからといってその8%=16.8枚の当たりが出ることを保証する確率では決してありません。試行を無限回繰り返さないと8%という数字は現れません。

もしぴったり8%の割合で出てくるというのなら、25回引けば必ず2枚当たりが出ることになってしまいます。流石に不自然すぎますよね。サイコロ6回ふると絶対に1~6の目がそれぞれ一回ずつ出る、なんてこともありません。

 

というわけで、「一回ガチャを引くと8%の確率で当たりが出る」ものと考えて話を進めます。簡単のためこの確率をp=0.08としておきます。

ではこの場合、「全部でN回ガチャを引いたときにm枚の当たりを引く確率」はいくつでしょうか?

例えばN=4の場合を考えてみると、

・m=0のとき。1回の試行で外れる確率は(1-p)なので、4回全部外れるのは(1-p)^4

・m=1のとき。1回当たって残り3回は外れる。p*(1-p)^3としたいところだが、「何回目に当たりが出るか」は区別できる。つまり、1回目に当たりが出る場合、2回目に当たり、3回目、4回目と4つの場合でそれぞれp*(1-p)^3の確率で出ると考えられる。すなわちこれを全部足して4*p*(1-p)^3がm=1の確率。

・m=2のとき。考え方は上と同じで、この場合は当たりが出るのは(1回目と2回目)、(1回目と3回目)、(1回目と4回目)、(2回目と3回目)、(2回目と4回目)、(3回目と4回目)の6通りある。したがって6*p^2*(1-p)^2がm=2の確率。

 

という考え方で計算できる。この「何回目に当たりが出るか」というのは「N回引くうちどのm回を当たりとするかの選び方」に相当し、NCm(うまく書けない)というコンビネーションで表現できる。

以上の例を一般化すると、「全部でN回ガチャを引いたときにm枚の当たりを引く確率」(p(m)とします。)は

p(m) = (NCm) *p^m *(1-p)^(N-m)

となります。いわゆる「二項分布」と呼ばれているものです。

これはmによって変わる関数とみなすことができます。例えば先ほどの例のN=210の場合は次のようになります。

(二項分布はExcelのBINOM.DISTという関数を使えば勝手に計算してくれます)

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これを見ると、この分布のピークはさっきのm=16.8付近ということはわかります。しかしその辺りでもp(m)は0.1すなわち10%です。これは「210回引いて丁度当たりを16回引く確率が約10%である」という風に解釈するべきです。

こう考えると「210回引いて当たりが16回か17回である確率」はおよそ10+10=20%、さらに「210回引いて当たりが15回から18回の中である確率」はおよそ9+10+10+9=38%といったように求められます。

 

では今、12回の当たりを引いたことはどう評価するべきなのでしょう。これが「低い(泣)」ということを主張するなら「m=12が分布の中で異端な存在である」ことをいう必要があります。

m=12を境に「当たりが12回より大きい確率」と「当たりが12回以下である確率」を比べてみて、後者の方が異常に小さいようなら主張は満たされます。なお、前者と後者は足すと1なので普通は後者の確率のみを気にします。

具体的にはp(m)のm=0,1,...,12の場合をすべて足すのですが、Excelは優秀なのでこれも勝手に計算してくれます。

計算するとp(0)+p(1)+...+p(12)=0.13となります。つまり「何回も試行をやったら、そのうちの13%は当たりが12回以下になりうる」ということです。

13%というのは「普通に起こる確率」ではあります。まあ13%が当たってしまったことになるので運が悪い方であるのは事実でしょうが、ありえない異端であるというほどではないでしょう。

これが例えば6回しか当たりを引けなかったとなるとp(0)+p(1)+...+p(6)=0.0017で0.17%ですから起こりうると主張するのは少し厳しいかもしれないですね。こうなると前提が間違っていたということになり、「ガチャを引くごとに確率は変わらない」「限定率8%」といった前提を疑わなければならなくなります。ここまで来て初めて、「限定率8%なんてウソだろ」という主張が正当化されうることになります。

 

結局、12/210という計算はピークより右にあるか左にあるかくらいは判断することができますが、それ以上の意味を持ちません。分布からどれほど離れているかはちゃんと計算する必要があります。

 

ちなみに、自分は2018年のガチャ記録をつけていたのでついでに評価しておきます。

2018年は合計1110回引いて、そのうち限定数は84枚でした。

簡易的な「限定率」は84/1110=7.6%です。まあ8%に近い気もするのでもういいかなという感じですが、一応やっておくと、N=1110で限定84枚以下になる確率は(さっきとNが違うのでp(m)も違います)、

p(0)+p(1)+...+p(84)=32%

はいこれくらいは余裕でありえます。何も面白くない結果です。こんなに引いて正月カヌエもGAクレティアもいないしな!

 

 

 

 

 

 

 

以上が確率論に基づく考察です。

もちろん、現実的にはここまでちゃんと計算する必要はないでしょう。だって運ですもの。そして運が悪ければイラっとくるのも事実。そのイラっとした思いをぶつけること自体は別に全然ありだと思います。

ただ、感情を排して論理的におかしいと主張するのであれば、上記のようにちゃんと考えてやる必要があると思います。

 

 

ではいずれまた。←ホンマか?